子どもと自転車練習!自転車に乗るときに大切なバランス感覚をマスターしよう

自転車に乗れるようになるためにもっとも必要なのは、どんな技能かご存じでしょうか。正解は、「バランス感覚」です。普段地面につけている両足を浮かせて自転車に乗れば、倒れてしまうでしょう。ペダルをこぐこと以上に大切なのは、倒れないようにバランスをとる力です。このバランス感覚は、自転車乗りをマスターするのに必要なだけでなく、より安全に走行するためにも必要です。

そこで、自転車に乗れるようになるためのバランス感覚を養う練習と、乗れるようになってからさらにバランス感覚を養うための練習にわけて、練習方法を紹介していきます。

 

1.自転車に乗れるようになるためのバランス感覚を養う練習

子どもが自転車練習を嫌がるとき、多くの場合安定せず、グラグラする自転車に全体重を預けなければならないことが怖いのが原因です。自転車が不安定なときでも、バランスをとることができれば、怖さは払しょくできるはずです。ペダルをこぐ練習の前に、バランス感覚を養う練習をするのがオススメです。

 

1-1.地面を蹴って進む練習

自転車にまたがり、ペダルに足を乗せずに両足を地面につけます。その姿勢で走るように足を動かし、地面を蹴って進む練習をします。

慣れて来たらスピードもだせるようになるはずです。スピードがついたら、足を浮かせてハンドル操作しながら進む練習をしましょう。何秒足を浮かせられるか、ゲーム形式にすると楽しく取り組めます。

 

1-2.バランスバイクも人気

足で進む練習の際に、自転車のペダルに足が当たって邪魔になってしまいがちです。ペダルは外すこともできますが、慣れない作業で難しいものです。

そこで近年人気なのが、自転車に似た「バランスバイク」です。自転車と違ってペダルがなく足で蹴って進むもので、2歳くらいの小さな子どもでも遊べます。バランスバイクでバランス感覚が十分養われた子は、自転車にスムーズに乗れるようになるともいわれ、近年人気を博しています。

ただし、注意も必要です。バランスバイクにはブレーキがついてないものが大部分です。足を地面につけることで停止する乗り物です。そのため、自転車に移行してからも、ブレーキではなく足で止まる癖がついてしまっている子どもが多くいるのです。バランス感覚を養うのに適しているバランスバイクではありますが、その点を頭に入れておいて、ブレーキの練習も取り入れるようにしましょう。

 

2.自転車に乗れるようになってから、さらにバランス感覚を養う練習

自転車に乗れるようになれば、自然とバランスをとって運転できているはずです。それでもカーブを曲がるときや走りだしなど、どこかぎこちなくフラフラしている様子なら、次のような練習でバランス感覚をさらに養ってみましょう。

 

2-1.視線を前に向ける練習

自転車に乗れるようになってすぐの頃はとくに、曲がったり止まったりするときにハンドルに、視線が落ちてしまいがちです。ところが、視線が下を向いているとハンドルの重心が安定せず、ぐらついてしまいます。さらに安全に走行するためにも、前方に目を向ける必要があるので、視線をまっすぐ前に向ける練習をしましょう。

たとえば、遠くにある目標物を決めて、そこを見ながら自転車に乗るよう声をかけます。自然と視線が遠くを向くようになります。

ゲーム感覚で練習するのも子どもは喜びます。たとえば白線が続く場所で、白線から落ちないように自転車を走らせるゲームをすると、子どもはゲームを楽しむ中で、自然に遠くの白線を目指して前を見られるようになります。

 

2-2.前後の揺れに対応する練習

視線の向きを改善するだけでバランスはよくなりますが、それでもバランスの悪さが気になる場合は、揺れに対応する練習を取り入れてみましょう。

まずは、前後の揺れに対応する練習です。大人が後輪を支え、子どもはその自転車にまたがります。そのとき、実際に自転車に乗るように、両足はペダルに乗せます。子どもの姿勢が整ったら、後輪を支えたまま自転車を前後に揺らします。その体制をしばらく続けていると、子どもがバランスをとれるようになってきます。

さらに上達すると、足首を柔らかく使ってバランスをとり、自転車との一体感が生まれてきます。前に揺れたときには踵が下がり後ろに重心を移動、後ろに揺れたときにはつま先が下がって下がって前を重心に移動する動きができたら完璧です。

 

2-3.左右の揺れに対応する練習

前後の揺れよりも難しいのが、左右の揺れへの対応です。前後の揺れの練習と同様、大人は後輪を支えます。そして、今度は左右に自転車を小さく揺らしてみます。

自転車が左に倒れたときは体を右に、自転車が右に倒れたときは体を左に傾ける動きで、バランスをとれるようにします。ただし、体が左右に揺れてしまっては走行が安定しません。頭は中心に残したまま左右の揺れに対応できるようにすると、重心は中心に安定します。

 

2-4.障害物をよける練習

前後左右の揺れに対応できれば、もう頭で考えなくてもバランスをとって自転車に乗れているはずです。それでも実際に公道を自転車で走れば、カーブを曲がったり信号で止まったり再発進したりと、バランスをとらなければいけない場面が数多くあります。

カラーコーンなどの目印を置き、目印をスムーズによけるように自転車で走行する練習をします。カラーコーンなどがない場合には、ペットボトルなど身近なもので代用できます。

 

 

まとめ

自転車に乗れるようになるには、ペダルをこぐ足を止めないことがもっとも大切だと思ってしまいがちです。ところが重要なのが、バランス感覚なのです。フラフラして安定しない自転車を、バランスをとって安定させて、こぐ力で前に進むのです。乗れるようになってからも、公道に出たときにバランス感覚が十分でないと危険です。

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